携帯料金の値下げ競争が激化し、ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社が2020年12月から続々と新プランを発表しています。そんな中、2021年3月17日に提供を開始するソフトバンクのオンライン専用ブランド「LINEMO」を皮切りに、「povo」や「ahamo」などがeSIMに対応することがわかりました。
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iPhone11でお得に使えるeSIMを探しています!
今まではeSIMに対応している国内の通信事業者が著しく少なかったため料金プランもいまいちでしたが、今回eSIMに対応するサービスが増えるということで、日本国内で使えるeSIMを比較してみることにしました。
目次
eSIMとは
eSIMとは(embedded Subscriber Identity Module)の略称で、スマートフォンなどの端末本体にあらかじめ埋め込まれているタイプのデジタルSIMです。
従来であれば、通信事業者(au、ドコモ、ソフトバンク、LINEモバイルなど)と契約すると、SIMカードの入れ替えを物理的に行う必要がありました。
しかし、eSIM対応の端末&eSIM対応の通信事業者を利用すれば、eSIMの情報をデータで書き換えられるため、契約から利用までの手続きをオンラインで完結させることが可能です。
eSIMに対応している端末は年々増えており、2020年第3四半期の国内携帯スマホ出荷台数シェアでトップを維持しているAppleも、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR 以降の端末でeSIMに対応しています。
DSDSとは
DSDSとは(Dual SIM Dual Standby)の略称で、1つの端末で2つのSIMを待ち受け状態にできます。1台の端末で2台分の着信を受けることができるため、プライベートと仕事用などの用途で使い分けることができます。
iPhoneはiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR 以降の端末でDSDSに対応していますが、日本国内で購入したiPhoneでは2枚の物理的なSIMカードによるDSDSはできません(中国本土、香港、マカオでは一部のiPhoneで2枚のnano-SIMを使ったDSDSが可能です)。
日本で購入したiPhoneでDSDSをするにはnano-SIMとeSIMを併用する必要があります。
eSIMに対応している通信事業者一覧
2021年2月上旬の時点でeSIMに対応していたのは楽天モバイルとIIJmioの2社のみでした。
2月18日にLINEMOがeSIMに対応する発表をしてから、ワイモバイルもeSIMに対応すると発表しました。ahamoやpovoも足並みを揃えてくるかが今後の見どころです。
楽天モバイル
楽天モバイルのeSIM対応プランである「Rakuten UN-LIMIT Ⅴ」はデータをどれだけ使っても月額2,980円(税抜)で、さらに1年間プラン料金無料のキャンペーン中です。
2021年4月1日に「Rakuten UN-LIMIT Ⅴ」から「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」にプランが自動アップグレードされ、データ使用量が少ない人ほど安くなる料金体系に変更されます。
さらに、Rakuten Linkアプリの利用で国内通話がかけ放題になるため、架電することが多いユーザーには嬉しいですね。
1年無料キャンペーンが適用される申し込みは2021年4月7日23:59までです。契約解除料(違約金)が請求される最低利用期間がないので、楽天モバイルが一番お得に使えるeSIMです。
LINEMO(ラインモ)※先行エントリー中
ソフトバンクが2021年3月17日から提供する新ブランドの「LINEMO」は、auが提供する「povo」と同様に、20GBのデータ容量を月額2,480円(税抜)で利用できます。
- LINEギガフリー
- LINEスタンプ使い放題(2021年夏開始)
- PayPay連携予定(時期未定)
2021年3月17日のサービス開始に伴い、3月16日までの申し込みでPayPayボーナス3,000円相当がもらえる先行エントリーを実施中です。
Y!mobile(ワイモバイル)※3月17日申込開始
料金プランは従来のものと変わりません。3GBのデータ容量を2,178円(税込)で利用できる「シンプルS」プランが最安値です。
現在ワイモバイルを利用している人は、プラン変更を行うことなくUSIMからeSIMへの切り替えが可能です。
3月17日から申し込み開始です。
povo(ポヴォ)※3月23日申込開始
au by KDDIが2021年3月23日から提供開始する新プラン「povo」もeSIMに対応します。
料金はLINEMOと同様に、20GBのデータ容量を月額2,480円(税抜)で利用できます。
申し込み開始は3月23日です。
IIJmio(アイアイジェイミオ)
日本で初めてeSIMを提供し始めた会社がIIJmioです。BIC SIMの「いいSIM」も提供元はIIJmioのため、料金体系やキャンペーンなどは基本的に同じです。
IIJmioとBIC SIMのeSIMはデータ専用SIMであるため、携帯番号が付与されないところが大きな特徴です。携帯番号は1つで十分だけど、電話用とデータ通信用でSIMを使い分けたいという人には良いのかもしれません。
月額料金は165円(税込)と破格ですが、月額料金に含まれているデータ容量は0GBのため、使いたいときにデータを買うという仕組みです。
2021年3月31日までの申し込みで、初期費用3,300円(税込)が1円になるキャンペーンを実施中です。
BIC SIMの「いいSIM」に申し込む IIJmioのeSIMに申し込む
ahamo(アハモ)※eSIM対応予定
ドコモが2021年3月26日から提供開始する新プランの「ahamo」は、同時期に発表された「LINEMO」と「ahamo」よりも少し高めで、20GBのデータ容量で2,700円(税抜)です。
トワンドが選んだeSIMとは?
私はApple Storeから購入したiPhone11でLINEモバイルの1GBを契約しています。会社を辞めたことと、コロナ禍であることから外出する頻度が減り、自宅のWi-Fiのみで十分過ごせるようになりました。
個人事業主となったことで仕事用の電話番号が欲しいなと思っています。
昔使っていたiPhone7の端末も持っているため、新しくSIMカードを契約しても使えるには使えるのですが、バッテリーの最大容量が67%のため充電が1日と持たず、モバイルバッテリーを持ち歩かないと全く使い物になりません。
そこでiPhone11でDSDSできるeSIMの利用を検討し始めました。
まず、Apple Storeで買ったiPhone11を使用しているので、SIMロックはかかっていませんし、eSIMにも対応しているため、eSIMを使う前提条件は満たしています。
次に、新しく携帯番号がほしいので、携帯番号がついていないデータ専用のeSIMであるIIJmioは選択肢から除外します。
データ容量 | 料金(税込) | |
楽天モバイル | 無制限 | 3,278円 ※1年間無料 |
LINEMO | 20GB | 2,728円 |
povo | 20GB | 2,728円 |
ワイモバイル | 3GB | 2,178円 |
IIJmio | 0GB | 165円 |
最後に料金ですが、2021年4月7日23:59までに申し込みをするのであれば、無料キャンペーンを行っている楽天モバイルが一番安く使えます。解約金もかからないのでとてもお得です。
データ容量からeSIMを選ぶ
Wi-Fi環境ではないけどYouYubeなどの動画を1日に1時間以上は見るという人は、1ヶ月20GBでは足りないでしょう。
副回線(eSIM)でも通信量を気にせず使いたいという人はデータ容量が多い楽天モバイルを使用すると良いでしょう。
また、2021年4月7日23:59までは1年間無料キャンペーンを実施中なので、データ容量はあまり要らないという人でも問答無用で楽天モバイルを推します!
回線からeSIM選ぶ
日本ではau、docomo、SoftBank、Rakutenの4回線が利用できます。通信障害などが起こった時のために主回線とは別の回線を契約すると安心でしょう。
回線 | |
楽天モバイル | Rakuten回線 |
LINEMO | SoftBank回線 |
povo | au回線 |
ワイモバイル | SoftBank回線 |
IIJmio | docomo回線 |
私はこの記事を書いている時に知ったのですが、2020年から楽天がMNOになっていたようです。少し興奮しました。
MNOとは?MVNOとは?については今後執筆予定です。
通信速度からeSIMを選ぶ
気になる通信速度ですが、利用しようとしているサービスがMNOなのかMVNOなのかを知っておく必要があります。一概には言えませんが、MNOである方が通信速度は安定して速いです。
回線 | |
楽天モバイル | MNO |
LINEMO | MNO |
povo | MNO |
ワイモバイル | MNO |
IIJmio | MVNO |
私が現在使っている「LINEモバイル」はMVNOです。大手キャリアから回線を借りてサービスを提供しているため、ゴールデンタイムになると急激に通信速度が落ちます。私は基本的にWi-Fiで過ごしているのであまり気にしないのですが、日中外に出る人は考慮した方が良いかもしれません。
LINEMO、povo、ahamoについてはMNOなのですが、まだサービス利用者がいないので正直なところ心配だと思います。サービスが普及されてきたころに口コミを掲載しようと思っていますので期待していただければと思います。
(実際にサービスを利用したら問い合わせフォームから感想を教えていただけると嬉しいです!絶対ではありませんが、ささやかなお礼があるかもしれません。)
eSIMを利用する際の注意点
eSIMの利用を検討するにあたって抑えておきたいポイントを3つ紹介します。
eSIMに対応している端末かどうかを確認する
eSIMを利用したくても、eSIMに対応している端末でなければそもそも使うことができません。
また、eSIMに対応していなくても、物理的なSIMカードを2枚挿せるデュアルSIMに対応している端末であればeSIMを使う必要はなく、通信事業者やプランも豊富なので選択肢も広がります。
eSIMに対応しているスマホやタブレット端末などを一覧にまとめたので自分の端末照らし合わせてみてください。一部OSや機種タイプによっては対応していない場合がありますのでご了承ください。
iPhone 12
iPhone 12 Pro
iPhone 12 Pro Max
iPhone 12 mini
iPhone SE(第2世代)
iPhone 11
iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro Max
iPhone XS
iPhone XS Max
iPhone XR
OPPO A73
Google Pixel 5
Google Pixel 4a (5G)
Google Pixel 4a
Google Pixel 4
Google Pixel 4 XL
P40 Pro 5G
Rakuten Mini
iPad(第8世代)
iPad(第7世代)
iPad mini(第5世代)
iPad Air(第4世代)
iPad Air(第3世代)
11インチiPad Pro(第2世代)
11インチiPad Pro
12.9インチiPad Pro(第4世代)
12.9インチiPad Pro(第3世代)
Surface Pro LTE Advanced
Surface Pro X
ASUS TransBook Mini T103HAF-LTE
ASUS TransBook Mini T103HAF-GR079LTE
CF-LV9WTYQP
SIMロック解除をしよう
主要キャリア(MVO)で携帯やスマホを購入すると、基本的にその会社でしか契約ができないようにSIMロックというものがかかります。SIMロックがかかっているとeSIMは利用できません。
2015年5月1日にSIMロック解除が義務化されたことで、SIMロック解除がネットで簡単にできるようになりました。
Apple Storeから直接端末を購入していたり、格安スマホを上記5社以外から購入されている場合はSIMロックはかかっていないので、SIMロック解除をせずにそのままeSIMを利用できます。
eKYCを利用しよう
eKYCとは(electronic Know Your Customer)の略称で、オンライン本人確認のことです。eKYCを利用して本人確認をすると、申し込みから最短1時間程度で通信サービスを利用できるようになります。
「免許証」「在留カード」「マイナンバーカード」「パスポート」などの本人確認書類と自分の顔を一緒にスマホで撮影して送信することで本人確認を行います。今のうちに身分証明書の有効期限を確認しておきましょう。
eKYCを利用しない場合は郵送や銀行口座での本人確認が必要となるため、開通まで時間がかかります。
LINEモバイルの新規申し込みが終了へ
ソフトバンクが新ブランド「LINEMO」を打ち出したことで、「LINEモバイル」の新規申込と追加申込が2021年3月31日に終了します。
iPhoneを使っていて、データ容量は必要ないけど電話番号が2つ必要という人は、格安SIM最安値であるLINEモバイルの音声通話SIM+楽天モバイルのeSIMという組み合わせでDSDSするのが一番安く使えそうです。
LINEモバイルのエントリーコード払戻しについての情報はこちらをご覧ください。